糖尿病の治療(内服薬)

糖尿病の薬の治療について書きました。 ここ10年、糖尿病の薬は大幅に変化し、多くの糖尿病が薬でコントロールできるようになりました。 よく使用する薬をまとめてみました。

糖尿病の薬

糖尿病の薬は大まかに3種類に分けることができます。
  • インスリン抵抗性改善薬
  • インスリン分泌促進薬
  • 糖吸収・排泄調整薬
この3種類を病態によって使い分けて治療していきます。

インスリン抵抗改善薬

インスリンが効きやすくなるようにする薬です。 特にビグアナイドは古くから使われており糖尿病薬の第1選択です。 例)
  • ビグアナイド(メトグルコ、グリコランなど)
  • ピオグリタゾン(アクトスなど)

インスリン分泌促進薬

インスリンの分泌を促進する作用のある薬です。
  • スルホニル尿素薬(オイグルコン、グリミクロン、アマリールなど)
  • グリニド薬(スターシス、ファスティック、グルファスト、シュアポストなど)
  • DDP-4阻害薬(グラクティブ、ジャヌビア、エクア、ネシーナ、トラゼンタ、テネリア、スイニー、オングリザ、ザファテック、マリゼブなど)
スルホニル尿素薬は昔からよく使用されている薬ですが、低血糖になるリスクがあります。(使い方さえ間違えなければ良い薬です。) ここ数年は、DDP-4阻害薬がよく使用されており、日本でも一番よくつかわれている薬です。

糖吸収・排泄調整薬

腸からの糖の吸収を抑えたり、腎臓からの糖の排泄を行う薬です。
  • α-グルコシダーゼ阻害薬(グルコバイ、ベイスン、セイブルなど)
  • SGLT-2阻害薬(スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、カナグル、ルセフィ、アプルウェイなど)

よく使う薬

多くの薬の中でよく使用されている薬をピックアップして触れます。

ビグアナイド

メトグルコなどの薬が当てはまります。 糖尿病で、まず最初に使用する薬です。歴史があり、効果も証明されている薬です。 比較的安全性の高い薬ですが、まれに乳酸アシドーシスという合併症や、強い倦怠感、吐き気、下痢、筋肉痛などの症状がでることがあります。 また、腎臓の機能が悪い患者さんや、75歳以上の高齢者に対しては使用しないこともあります。

SGLT2阻害薬

ジャディアンス、カナグル、フォシーガなどの薬が当てはまります。 腎臓から糖を排泄することで、血糖のコントロールをする薬で、肥満がある糖尿病の方とかには使用したい薬です。 近年注目を集めており、心臓や腎臓などに良い影響を与えることが報告されています。 一方で、尿に出る血糖が、まれに膀胱炎などの引き起こしたり、脱水になる可能性があるのでSGLT-2阻害薬を飲んでいるときは、しっかり水を飲むことが大切です。 高齢者にはあまり使わないことが多いです。

DDP-4阻害薬

グラクティブ、エクア、ネシーナ、トラゼンタ、テネリアなどがこれらに当たります。 比較的安全性が高く、特に低血糖になるリスクが少ないことが特徴の薬で、日本で一番使用されています。

スルホニル尿素薬(SU剤)

オイグルコン、グリミクロン、アマリールなどがこれらに当てはまります。 昔よく使われていた薬で、血糖値をしっかり下げることができます。 一方で、作用時間はだいたい半日〜1日と長く、低血糖になるリスクがあります。 個人的には他の薬を使って、もう1歩いきたいときに少量で使用しています。

GLP-1製剤

トルリシティ、ビクトーザなどがこれらに当てはまります。 食欲抑える効果があり、肥満の糖尿病の患者さんに使われる薬です。 良い薬ですが、日本ではまだ注射薬しかなく、あまりなじみがありません。 海外ではGLP製剤の内服薬が心臓などに良い影響を与えるという報告がされており、今後注目が集まる薬です。